[30代男性] なるようになる!!新しい住まいの場での生活
今回インタビューを行ったのは、30代男性の方です。 統合失調症と診断されていて、入院の経験もあります。 障害年金を受給されており、母と姉に支えられながら、現在はグループホームで生活されています。
※グループホーム(共同生活援助事業)とは?
障害福祉サービスのひとつです。障がいのある方が、自立した日常生活を営む上で相談や食事・入浴等の介護など、日常生活に必要な支援を受けることができる共同住宅です。詳しくお知りになりたい方は以下をご覧ください。
グループホームに入居するきっかけや経緯について教えてください
退院後、実家には姉家族がいるため戻ることが難しく、母とアパートを探したりもしていた。これまで1人暮らしの経験がなく、やりくりの心配が大きかった。アパートよりは病気のことも分かってもらえて、お金のやりくり等も支援してもらえるグループホームの方がいいかなと思い入居しようと思った。
学生時代に高齢者のグループホームを見学したことがあり、グループホームのイメージはあった。でも実際に自分が入居をと考えるとすごく悩んだ。“自分が障害者だと思われるのではないか”と不安だった。グループホームの入居前には体験もあり、いろんな人がいるなと感じた。お酒とかタバコでトラブルにならないか心配があった。
グループホームに入居してみて、その後の生活はどうですか?
入居して、日に日に慣れてきた。仕事みたいに1ヶ月、3ヶ月、半年・・・みたいな感じで、入居者や職員、環境に徐々に慣れていった。日中は精神科デイナイトケア に行っているので平日の食事や通院の心配はなかった。それ以外は簡単な料理をしている。心配だったやりくりは、週に1回担当職員とレシートをもとに収支の確認をしてもらっている。買い物内容から栄養面のアドバイスももらえたり、商品の底値を知ったり、季節の野菜が安いことなど分かるようになった。最初は料理のやり方も分からなかったが、グループホーム職員に聞きながら、今では簡単な野菜炒めやカレーライス、チャーハンなどを作ったりもしている。
グループホームに入居しても、毎週末母と買い物に行き、お金をおろしたりしている。最初の頃は母からも栄養面のことをいろいろ言われたが、今はあまり言われなくなった。自分が意識していることを知っているからかもしれない。
共同生活は、壁が薄いから隣の部屋の音が響いたり、戸の開け閉めが気になることもある。でもお互いさまで、相手の人となりも分かるからしょうがないかなと我慢できる。それでも困った事があったらまず職員に相談し、アドバイスをもらいながら対処している。お風呂も共同なので、時間帯によっては混み合うけれど、ホワイトボードで予約状況をみながら調整している。
今後どのような生活を送っていきたいと思っていますか?
母が高齢になり、毎週末の買い物が一緒にいけなくなってくるのではないか、そうなったら交通手段や交通費をどうしようという不安がある。
その他、どうやって稼いでいこうかなと思っている。タバコ代が10月からまた高くなり、食費とタバコ代のやりくりでいっぱいで、趣味のお金の余裕がない。今後は就労継続支援B型事業所での就労から始めて、ゆくゆくは介護の仕事ができたら…と思っている。
読者へのメッセージ
グループホーム入居に向けてはいろいろ悩んでいたが、入居者はやさしかったり、家族の理解も得られるようになったり…「なるようになる!」ってことを伝えたい。
このインタビューを受けた方が利用している精神科デイナイトケアについて詳しくお知りになりたい方は、以下をご覧ください。