認知症の人と家族のための会

幸(さち)の会について

家族の声

介護サービスも利用しながら自宅での介護を「再開」

紹介

加賀市在住「ママさん」86歳は、夫の「パパさん」91歳を自宅で介護。
娘さんや息子さんが様子を見に来られ、掃除や通院等をサポート。

経緯

利用している介護サービス

種類:居宅介護支援
利用事業所:たきの里居宅介護支援事業所
主な支援内容:相談支援、サービス調整、ケアプラン作成等
利用頻度:随時

種類:ショートステイ(短期入所)
利用事業所:ショートステイちょくし
主な支援内容:生活支援、介護家族の休息等
利用頻度:毎週2泊

種類:通所リハビリテーション
利用事業所:(他法人)
主な支援内容:リハビリテーション等
利用頻度:週1回

種類:デイサービス(通所介護)
利用事業所:(他法人)
主な支援内容:日中活動の充実、入浴支援等
利用頻度:週2回

種類:福祉用具レンタル
利用事業所:(他法人)
主な支援内容:ベッド、車いす、手すりのレンタル等
利用頻度:随時

入院中

入院時、病院から終末期に向けた話もあった。毎日、リモートで面会。家族のみんなをパパに会わせたかった。面会時、病院の職員さんがパパのところと私のところに付き添わないかんし、気のどくなかった。リモート面会だと顔しか見えんし、どんな状態かが分からんかった。毎日「家に帰りたい」って言われた。けど、具合が悪けりゃ、入院せんなんのやし。どうしようもない。

退院に向けて

病院の相談員さんに希望を聞かれた時に「大きい施設はいや、小さい施設がいい」って伝えた。規模の大きい施設は決まった時間にしかトイレに連れて行ってもらえんやろうし、すぐにオムツになるなって思った。規模の小さい施設は、本人がトイレに行きたい時に連れて行ってもらえると思った。本人のペースに合わせてもらえる体制のところがいいなって思った。病院の相談員さんと施設とでやりとりしてもらえて、小規模特別養護老人ホームちょくしへの入居が決まった。

小規模特別養護老人ホームちょくしに入居

ちょくしの入居後、どんどん元気になって、車いすで自分の思うように動いて、会話もたくさん出来るようになった。うれしかった。入居当初、面会は出来たけど、コロナの感染防止対策のため、玄関での面会になり、その後、窓越しの面会になった。「ママと帰りたい」って言われてつらかったし、思うように面会できないことが自分自身もつらかった。 “ちょくしに来てパパが元気になったこと”と“コロナで面会ができないこと”がきっかけになって「今のパパなら家で介護できそう、家でやってみたい」と思った。ちょくしの職員さんが私たち夫婦を心配して「老老介護になるよ」って言ったのが印象に残ってる。その後、「あ、でも、そういうかた、ひとりおいでた」って言われて、なんか和んだ。

自宅での介護を再開

家に帰ってきて1年。「すぐ、寝たきりになるのでは」という心配もしたけど、寝たりきりにならんと生活できとる。もの忘れも進んどるし、足腰も弱ってきとるけど、そんなに進まんと1年やってこれたなって思う。デイサービス行ったり、リハビリしたり、そういうことがあってかな・・・って思う。デイサービスや通所リハビリを“仕事”と思ってる日もあって、「90歳過ぎても仕事に行かなかんやろうか」「頼まれたしな」「給料はどれくらいもらえとるか」と聞かれることもあって、どう答えるといいかと思いめぐらすこともあるけど、そのつど「どうやったかな?」と、伝えとる。調子が良い日は、通所から帰ってくると晩酌を楽しむ日もあるんやわ。
月~水曜日はデイサービスと通所リハビリを利用。木~土曜日は、ちょくしのショートステイを利用。
パパは「泊まりは1泊なら」って言うけど、1泊だと私の疲れがとれないし、用事もできない。私の姿が見えないと「ママ~!」って探すし、1人にすると何こそするかと不安で1人にできない。パパが家にいる日は、1日中、目が離せない。ショートステイに送り出した木曜日は1週間の疲れで1日中寝とる。2泊ないと、私がもたない。パパは1日に何度もカレンダーを見て、「明日はどこに行くんや?」「泊まりか・・・」と言うけど、当日に「行かない」って言わないし、ちょくしから朗らかに帰ってくるし、助かっとる。

ママさんの頑張りの源

私が大病をした時にパパに良くしてもらった。その時のお返しができたら・・・という気持ちがある。こども達が助けてくれることも大きい。

ショートステイちょくしへの思い

ショートステイ利用中が私の自由に過ごせる時間。これまで通りお願いします。

ケアマネジャーへの思い

夫婦とも高齢。お互いに、いつ、どうなるか分からん。計画の立たないことってあるし、その時にならないと考えられないこともある。その時々に応じて、いいのにして欲しい。

パパさんの思い

自由に、あまり構われ過ぎずに生きていきたい。家族にも自由に生きて欲しい。サービスを使いながら生活できればいい。
3か所に通ってます。もっと、面白いことがないかなって思います。

幸(さち)の会へのご連絡
TEL.0761-72-5211
しらぎく会へのご連絡
TEL.0761-72-0880